最近、肩関節周囲炎やインピンジメント症候群で腕が上がらない人の来院が増えています。
なぜ、この肩関節障害って今、多くなっているのでしょうか?
①構造の特徴
肩甲上腕関節構造の形状にあります。
上腕骨が球状関節であるので、骨頭が関節窩に包まれているイメージ(しっかり関節されている)がありますが、実際は肩甲上腕関節構造はゴルフボールがその1/4の大きさの硬貨の上にのしかかっているのに非常に類似しているということである。
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結果、筋肉で支える必要があるからです。結果、筋肉で支える必要があるからです。
②機能上の特徴
宙に浮いているような関節であるので、可動域は、全方向へ180度近くの動きを獲得できた。その代わり、四方八方筋肉で支えられているわけで、また重い物も持つので、柔軟性だけでは維持できないので、これらの機能を全て網羅するためにアウターマッスルとインナーマッスルが安定性と機能性を可能にしているのである!
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③『肩関節障害(インピンジメント症候群)のメカニズム』
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右イラストの青色矢印はインナーが働いた場合の力の方向です。一方、赤色矢印がアウターが働いた場合の力の方向です。
上腕骨頭が赤色の方向に向かうと屋根(烏口肩峰アーチ)との間が狭まります。また、インナーマッスルを使い青字の方向に向かえば、上腕骨頭は、その場で回旋するので、狭まりません。
これが、肩関節に多いインピンジメントの発症メカニズムだと考えます。
*もちろんアウター・インナーとも大切な筋肉であることは言うまでもありませんが要は使い方です。
④肩関節障害が今、多い理由
現在、テレワークなどデスク環境が整わない状況下も含め、日常のパソコン作業やスマホ操作など、このアウターマッスルで腕を支えていることが多くなっています。肩甲骨が前に巻き込んだ状態で使っているとアウターマッスルが作用しやすくなります。
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結果、インナーマッスルが働きにくい状態に陥ってしまうのです。
⑤KIZU式 肩関節障害 施術プロトコル
*以下の手順で行うことにより早期で回復する方が増えています。
対応期:急性期後期〜拘縮期〜回復期
フェーズ1:肩甲骨の安定化
フェーズ2:滑液包周囲アウターマッスル拘縮解除
フェーズ3:肩甲上腕関節の可動性亢進
後方関節包での癒着解除
フェーズ4:インナーマッスルの強化
フェーズ5:フィードフォワードトレーニング
*五十肩の分類:
一般的に、五十肩は「急性期」「慢性期」「回復期」の3つの段階を経ます。
急性期(炎症期):
痛みが強く夜間痛もあり、じっとしていても痛みます。
動かすと激痛の場合もあります。ほとんど動かない。
慢性期(拘縮期):
夜間痛も消えてきますが、動かすと痛みが増強します。
拘縮した状態で可能範囲は狭い。
回復期(解凍期):
可動範囲は少しずつ改善する、無理やり動かさなければ、
日常過ごすことができます。(可能範囲は狭い)
*辛い肩関節障害でお悩みの方は、早期の施術が、回復時期を早めることに繋がっています。
我慢せずに一度ご相談くださいませ。
院長 木津直昭