No.209 首が重い(変形性頸椎症) 45歳男性
症状
半年程前から、首全体が常に重だるい。たまに両手がしびれて酷い時は両足もしびれる。
心当たりとして、学生の頃から寝る前に本をうつぶせで読むのが好きで枕にアゴをのせてそのまま朝まで寝ていたという。それを毎日続けていた。 MRI検査で変形性頸椎症とC4-5間の椎間板ヘルニアの診断を受けた。手術を勧められたが、手術はしたくないのでいろんな病院、整体、気功などの治療を 受けるが改善しないという。
分析
初診時、姿勢は胸椎後わんが強く反り腰であった。可動域検査では首の屈曲、伸展で頚部全体に軽い痛み、じっとしていると重だるくて辛い。画像をみると骨棘の形成、C4-5間にヘルニアと脊柱管の狭窄もみられた。長年枕にアゴをのせて首を伸展させたままの状態で寝ていたことで頸椎全体が圧迫を受けていた。そのため骨の変形と過前わんにより椎骨の前方変位が進んでしまったと思われる。これにより軸が大きく崩れ、防御的に首周りの筋肉が過緊張を起こして重だるさを引き起こしていた。
施術
治療は患者さんの希望で首は触らずに治療を始める。反り腰、胸椎後わんも戻すようにアプローチ。全体の重心と軸を整えることで首の負担を減らすようにする。3回の治療で首の重だるさに改善がみられる。継続治療中。