No.188 めまいと首の張り 41才 男性
症状
めまいと首の張り感を訴え来院。始めは立っているときの揺れている感じから始まり、徐々に座っているときにも揺れている感じが続くようになった。朝は比較的調子が良いが、夕方や夜になると悪化する気がする。肩こりや首の張り感は、触ると硬い感じがするものの自覚症状としては大きくない。めまいが気になり始めてから悪化した気がする。元々、肩こりや頭痛などの自覚はなく、めまいも初めて。
分析
姿勢検査時には若干の猫背で顎を少し前に突き出すような姿勢になっていた。頚部の可動域検査では伸展時に30%程度の可動域減少と関節のつまり感、前頸部の筋肉の張り感があった。筋力検査には問題は見受けられなかったが、胸鎖乳突筋や後頭下筋群などに強い緊張が見られた。その他の神経学的検査はすべて陰性。
施術
初回の治療時、頚部の筋群、後頭下筋群の緊張を緩和する為、構造的な不均衡を改善するようアプローチを行った。初回の治療後に、頚部の可動域は90%改善していた。3日後に二回目の治療を行ったところ、めまいは半分程度に減少し、初回の治療から2週間後の4回目の治療時にはめまい(揺れている感じ)は消失していた。
今回のケースの様に自覚的な痛み、コリ、緊張がない場合にも頚部の筋が原因になるめまいがあります。今回は慢性化する前段階でのケアで経過は良好でした。ですが、首・肩の症状への自覚が無いために対処が遅れ、慢性化してしまう方も見受けられます。立ち眩みとは異なる「揺れている感じ」がある場合は注意してみてください。