No.176 肩の痛み(テニス肩) 46歳女性 デスクワーカー
症状
右肩の痛みで来院。
以前からテニスプレー後に肩が痛かったが、連日テニスをしてしまい翌日から肩が痛くあまり動かせない。夜間痛もある。
分析
主訴は右肩の痛みと、可動制限による日常生活障害。特に右肩の挙上と外転制限が 強い。姿勢は胸椎後湾(猫背)が強く肩甲骨が外方に流れていて可動性が減少していた。(肩甲上腕リズムの崩れ) この状態でテイクバックをしていた為に肩甲上腕関節の上腕骨に前方へ力がかかってしまい痛みを引き起こしていると考えられる。以前から肩が痛いということで関節、腱板疎部に少し損傷が考えられる。
写真1:テイクバックの際、肩甲骨の脊柱への動きがなく上腕だけを動かしているため肩甲上腕関節(前部)に負担がかかっている状態。
写真2:上腕だけでなく、肩甲骨を含めた肩甲帯及び、胸郭全体に動きがあり、臼蓋と上腕骨を結ぶ線が一直線 になり関節に負担がかかりにくい状態。
施術
治療は組織の損傷が考えられたのでまず胸椎後湾の矯正。肩甲骨をもとに戻すようにアプローチ。 痛みが落ち着いてから臼蓋(肩甲骨)と上腕骨が直線になるように関節軸調整を施し、体幹全体のバランスを調整する。 5回の治療で痛みはほぼ消失。自宅ではストレッチ及び体操を行っていただき、テニスプレー再開を許可する。15回の治療で90%回復。日常生活に支障はなく、テニスも痛みなく続けてできている。