No.069 妊娠後期の腰の痛み 39歳 妊娠7か月

症状

妊娠後徐々に体重が増えそれと同時に腰部の痛みが強くなる。以前より慢性的な痛みあったが、妊娠後しばらくは痛みなく生活できていた。最近では寝返りが出来ず痛みで起きてしまう、また歩くのも苦痛になり、足が上がらなくなる。立ち上がる動作などでも痛み強く、ひどくなると右足にしびれが出現する。

分析

歩行姿勢検査より、右大腿が上に上げられない為、足を引きずる形になっており整形学的テストでは神経的な問題は無く、筋力では右腸腰筋(お腹の深部の筋)に筋力低下が見られた。 モーションパルペーション(関節可動性検査)より股関節・腰仙関節の可動域減少もみられ、また腰部伸展、右側屈、右回旋により痛み増強する。 胎児が大きくなり体重が身体の後方部にかける事が多くなり、特に腸腰筋と背部筋との拮抗作用が働かなくなった為に腰仙部(腰の一番下の関節)に負担をかけていたようである。

施術

特に股関節と下部腰椎にアプローチし、右股関節の軸を戻し腰仙関節の可動性をつけた後に下部胸椎の後わん(猫背中)を取り除く治療をする。2回の治療で痛み消失、歩行姿勢も改善する。また妊娠中の姿勢・体操を指導し、現在臨月を向かえ出産準備中。 「カイロプラクティック治療は胎児に負担がかかるのでは・・」と当初心配されていましたが、うつ伏せにならずに筋肉を使った無理の無い方法で行いますとの説明後、治療に入らせて頂いたので安心して受けて頂く事ができたようです。