No.235 幼少期に発症した脊椎分離症による腰痛 23歳 女性 会社員

症状

腰部、股関節、膝の痛み。小学生からテニスを初めて腰に痛みが生じていた。交通事故で尻もちをついて腰を打った際に、整形外科で第5腰椎分離症と診断された。現在は、仕事で長時間座っていると、夕方にかけてだんだんと痛みが増してくる。歩く時に、内股になっていて腰から殿部、大腿までの痛みが出てくる。ために膝の力が抜けたり、股関節がひっかかる感じがある。

分析

整形外科検査、神経学検査では特に異常は認められない。立った状態では反り腰が強く、常に腰部に痛みを感じている。全体的に左側に重心がある。右腰方形筋、左中殿筋の緊張が強い。第1頚椎、第5~7胸椎および第4腰椎の可動域が制限されている。膝に異常は認められない。

施術

初回の施術では、緊張が強い腰部と殿部の筋を緩和して、体のゆがみの原因となっている背骨の調整を行った。早急に対処する為、週2回のペースで来院。2回目の来院時には、座っている時の痛みが大分改善された。5回目まで同じペースで来院。その後、来院間隔を1週間に1度のペースに変更。長時間同じ姿勢を続けていると、症状が再発する可能性があるため、次回来院時までに、骨盤、股関節周りのエクササイズを処方した。計9回の施術で腰部の痛みは気にならなくなった。現在は、月1回のペースでメンテナンス継続中。

今回のケースでは、幼少期に発症した脊椎分離症の影響による腰痛でしたが、施術で最も重要なのは腰部・骨盤の強化です。一般的な対処としては、腰部への牽引や温熱もしくは冷却療法、体操療法などが挙げられますが、それらをこなす上で腰部・骨盤の筋肉や関節がしっかりと安定していることが前提条件になります。腰部の反りが強いのに対して、前側の腹部の筋肉や骨盤・股関節がしっかりと支持できていないケースが多いので、カイロプラクティックではこれらの組織への施術や自宅で簡単にできるエクササイズを処方して根本から姿勢改善を行っていきます。より効果的に症状を改善するためには、まずカイロプラクターに体の状態をチェックしてもらってから、適切な強度やタイミングでエクササイズを行うことが大切です。