No.181 右肩甲骨周り、右わきの下の痛み・痺れ 29歳 男性 デスクワーク
症状
慢性的に肩こり、背中の張りがあったが一週間前から上を向くと右肩甲骨周り、右わきの下、時々腕にも痺れがでるようになった。自分で筋肉をほぐしているが痛みに変化はない。
分析
初回検査時、猫背が強く肩甲骨が前方へ変位し頭部前方姿勢が目立つ。可動域検査では頚部の伸展で右肩甲骨、右わきに下、 右腕に痺れがでる。また肩甲上腕リズムが崩れ外転し辛い。 整形外科検査で椎間板ヘルニアなどの神経根圧迫はない。神経学的検査知覚、筋力に異常 みられなかった。胸郭出口症候群の検査も陰性。他動で脊柱を起こし肩甲骨を正しい位置に持っていくと症状は和らぐ。普段のデスクワークの姿勢を確認すると 猫背でなおかつ椅子と机の距離が遠くマウスを使用する右手が身体から大きく離れ、肩甲骨ごと前に突き出していた。 普段のデスクワークでの不良姿勢により肩甲骨の前方変位を起こし、肩甲上神経が牽引・圧迫を受けている可能背が高い。また頚部の伸展によりさらに肩甲骨との距離が離れ神経への負担が増え痺れを出していると考える。
施術
治療は肩甲骨の位置を戻し神経にかかる負荷を軽減させる為に上部僧帽筋や胸回りの筋肉を緩めると同時に、猫背を調整。また猫背の土台である骨盤の歪みを矯正し身体の重心線を戻すようにアプローチ。日常生活ではデスクワークの姿勢のアドバイス。現在柔らかいベッドで寝ているので胸椎後弯の原因になるので固めのマットに変更する。4回の治療で痛みは消失。少し違和感が残っている為、継続治療中。
肩甲上神経は肩甲骨の上にある溝と靭帯の間を通り抜けるため肩甲骨の位置より圧迫や牽引の影響を受けやすい。同症状は今回のようにデスクワークなどの不良姿勢によるものや腕の上げ下げが多いスポーツ、職種に多くみられます。胸郭出口症候群と症状が似ているため、同じような症状の方は早めにカイロプラクターに診ていただく事をお勧めします。