No.151 産後の骨盤の歪み ~膝の痛み~ 30歳 女性
症状
両膝の痛みを訴えて来院。 2ヶ月前に出産。その後膝の痛みを感じるようになった。特に膝の伸展、階段の下り、椅子から立ち上がる時に強く痛む。1週間程前から痛みが徐々に強くなってきている。
分析
初回検査時、膝関節周囲を触診したところ圧痛を訴えていた。整形外科検査では、膝の半月板や靭帯に大きな損傷は見られなかったが、右膝関節の外への動揺性と左膝関節の内への動揺性が強く、これが膝関節周囲の靭帯や筋肉に負担をかけていると考えられた。次に骨盤の歪みも強くみられ、腰椎や股関節のバランスも大きく崩れていた。骨盤・股関節から膝へとつながっている筋肉にも強い緊張が見られ、それらが膝の動揺性に影響を与えていた。
施術
治療では、腰部の軸の崩れを整えるようにアプローチを加えた。さらに肩甲骨周囲の筋バランスも整え、背部から頚部の軸も中心に集まるよう治療を行う。治療を始めてから1ヶ月で、80%ほどの回復が見られた。
今回のケースでは腰のバランスも悪かったが、ギターの持ち運びの影響で肩甲帯のバランスも乱れていた。ギターのような持ち運びをする楽器は肩や腕の筋肉に対して持続性収縮の負荷をかけ、これによる筋緊張が長期に渡ると体全体のバランスを大きく崩すことにつながる。現在はエクセサイズなども含めたメンテナンス治療を継続中。