記事一覧

グラストンテクニック

1月のコラム「静の姿勢、動の姿勢」の中で取り上げた筋・関節の癒着に関してですが、通常の治療では取り除きにくい強い癒着が存在する場合があります。主にスポーツ選手が関節機能が低下している状態等で同じ動作を繰り返したり、過負荷の場合などに起りやすいと予想されます。一般の方でも、マウスやキーボード操作を繰り返す、マウス症候群やマウス腱鞘炎でも同様の癒着が起る可能性があります。
 この癒着を取り除く技術として「グラストンテクニック」というカイロプラクティックの特殊なテクニックがあります。グラストンテクニックはアメリカで開発された、軟部組織(筋肉、筋膜、腱、靭帯、関節包など)に対する特殊な器具を使った治療法です。
 カイロプラクターだけでなく、理学療法士やスポーツトレーナー等、米国では約9,000人の治療家が行っています。ゴルフ肘、テニス肘、肩関節障害、膝関節障害、各筋肉・筋膜障害等に顕著な効果を出すばかりでなく、プロスポーツ選手のパフォーマンス向上に絶大な効果を発揮します。
日本ではまだ30人程のカイロプラクターしか行っていないテクニックです。
多くの患者さんの悩みに応えられると確信しておりますのでご期待ください。

*グラストンテクニック:上写真の専用のインストゥルメント(器具)を用いて、軟部組織機能障害に照準を当て筋・筋膜などの緊張、癒着を緩和し改善するテクニックです。

がんばれ日本!

三浦和良選手の言葉

このたびの大震災の被災者の方々に、心からお見舞いを申し上げます。
被災から2週間以上が経過しました。長い2週間でした。 被災者の方々の気持ちを考えると、何をこのコラムで書いていいのか、 本当におかけする言葉も見つかりませんでした。
そんな時に3月25日の日本経済新聞朝刊でサッカーの三浦知良選手の言葉に目がとまりました。 読んでいると自然に涙が流れてきました。掲載されていた文章の一節を紹介させて頂きます。

「言える立場ではないけれども、今大事なのは、これから生きて行 くことだ。悲しみに打ちのめされるたびに、乗り越えてきたのが僕 たち人間の歴史のはずだ。
とても明るく生きていける状況じゃない。 でも何か明るい材料ががなければ生きていけない。 暗さではなく明るさを。29日、Jリーグ選抜の僕らはみなさんに負 けぬように全力で、必死に、真剣にプレーする事を誓う。」
元日本代表 横浜FC 三浦知良

29日のカズの勇士を目に焼き付けたいと思う。
そして被災地の方々に選手みんなの力が届くと信じている。

パワーハウスランニング

前回のコラムで取り上げた「パワーハウスウォーク」ですが、今回は、その進化版のランニングについてです。題して「パワーハウスランニング」です。体幹を意識すると骨盤と肩甲骨が安定して走ることができます。いつもよりランニングが楽に感じ、タイムもよくなるはずです。

ジョギングを習慣的に行っていると関節や筋肉・筋膜に癒着や拘縮が起ることがよくあります。 特にマラソンなどの長距離走やアップダウンの多いトレイルラン後には起る可能性が高い現象ですが、それら障害を起こさずに走るには、この「パワーハウスランニング」が最適と考えます。 「パワーハウスウォーク」の進化型ですのでキーポイントもほとんど一緒です。

以下の注意点を守って実施してみてください

■注意点
①進行方向へおへそからまっすぐなラインをひいたイメージをします。(図1)
②走行時、このラインからおへそと頭の位置がずれないようにする。
③骨盤は前後左右にぶれずに上方に吊られる感じで走ります。
④足や腕はあまり意識せずに骨盤と肩甲骨を安定させる意識で走ります。
⑤体幹を長方形とイメージしてその形を崩さずにランニングします。(図2)
⑥このイメージでランニングすると自然に少し前傾になります。

このパワーハウスランニングが上手くできると腹横筋、骨盤底筋など常時使っているので
身体のリセットには最高です。腰痛・股関節痛・膝痛・足関節・足底の予防だけではなく、 下腹や背中のたるみが気になる方にも最適で「体幹強化」に繋がります。

はじめのうちは「パワーハウスウォーク」をして体幹を意識してから徐々に走るようにしてください。
上手く出来ない方は、どこかの関節や筋肉・筋膜に癒着や拘縮がある可能性があります。 当院担当の先生にチェックしてもらいましょう!



■ランニング障害 臨床ファイル
足底アーチ消失による足首の痛み

ジョギング中の膝の痛み

ジョギングによる膝の痛み-反張膝-

ランニング中の膝の痛み

下肢帯アライメントの崩れによる膝痛

ランニング時の肩の痛み

ランニング中のバランスの違和感と不自然さ

題して「パワーハウスウォーク」

前回のコラムで取り上げた「動の姿勢」についてですが、日常で簡単に意識できるものとして歩行を取り上げてみます。題して「パワーハウスウォーク」!

骨盤と肩甲骨を安定させて歩くことが、この「パワーハウスウォーク」のキーポイントになります。 ただ、患者さんにも試して頂いていますが、出来ない人の方が多い印象です。以下の注意点を守って実施してみてください

■注意点
①進行方向へおへそからまっすぐなラインをひいたイメージをします。(図1)
②歩行時、このラインからおへそと頭の位置がずれないようにする。
③骨盤は前後左右にぶれずに歩きます。
④足や腕はあまり意識せずに骨盤と肩甲骨を安定させる意識で歩きます。
⑤体幹を長方形とイメージしてその形を崩さずに歩行します。(図2)

このイメージでウォーキングすると自然に少し早歩きになります。
パワーハウスウォークが上手くできると腹横筋、骨盤底筋などを使っているので
腰痛や肩こり、外反母趾の予防だけではなく、下腹や背中のたるみが気になる方にも最適で ダイエット効果も期待でき体幹強化に繋がります。

寒い冬でしたが、これから徐々に気温も上がって散歩しやすくなると思います。
一日20-30分目安に「パワーハウスウォーク」してみましょう。
上手く出来ない方は、どこかの関節や筋肉・筋膜に癒着や拘縮がある可能性があります。 当院担当の先生にチェックしてもらいましょう!

*体幹の強いインテルの長友選手や日本ハムの斉藤祐樹選手は、まさしくこのパワーハウスウォークの進化版「パワーハウスランニング」をしていると思います。


静の姿勢と動の姿勢

姿勢については、当院のコンセプトである「プライマリーケアから予防そして姿勢改善へ」を臨床開始以来25年間、治療中、姿勢シンポジウム、マスメディア通じて、訴え続けて参りました。何度も聞いて耳が痛くなっている患者さんもいらっしゃるかもしれません。なぜ「姿勢」なのかと問われるとすれば、その回答は「姿勢改善」が究極の予防に繋がるからこそなのです。その大切な姿勢ですが、ここ数年来、注視しているのが、「動きの中の姿勢」についてです。

 そこで今年から一般的に言われている姿勢を「静の姿勢」、また身体を動かしている時、スポーツしている時の姿勢を「動の姿勢」と名付けてみました。静の姿勢を気をつける時に意識が集中するのは、体幹です。頭から吊られるようにするとか、丹田を意識して座るとか、これら「静の姿勢」で大切なのは身体の軸です。

 では身体を動かす時はどうでしょうか?まず歩く動作では、足が関与します。パソコン使っているのは、手ですね。何か持つのも肩や腕です。ランナーやバレエダンサーは、足と腕を同時に動かします。そうなのです。「動の姿勢」では四肢がキーになるのです。この体幹と四肢との関係が「動の姿勢」では重要なのです。
 この体幹と四肢との関係、具体的に言うと体幹(脊柱)を中心とした肩甲骨と上肢・骨盤と下肢との連動です。その脊柱には脊髄神経が存在していることも忘れてはいけません。
  実はカイロプラクティックで行っている治療では、この「動の姿勢メカニズム」の修復作業が多いのです。修正できると日常生活で起る、歩行での痛み、腰を曲げた時の痛み、靴下履くときの痛み、腕を挙げるときの痛み、寝返りの痛み、様々な不定愁訴が改善できるのです。 もちろん各種スポーツで起る問題も同様です。どこか痛める時は、このメカニズムが壊れた時であり、パフォーマンスを向上させるにはこのメカニズムを強化する必要があるのです。
今年は、この「動の姿勢」についての重要性と改善法について更に研究を進めていこうと思います。

次回は、具体的な「動の姿勢」について触れてみます。