記事一覧

腰を痛める原因について①「重力」と「骨盤アーチ」

ファイル 217-1.jpg

日々患者さんと接し、多くの症状と接しているとある共通点があることに気づかされます。それは、「腰を痛める原因」です。そして、その答えは、「重力」の存在です。重力が存在しない状態というのも身体に悪い影響を及ぼしますが、重力による負荷に耐えられないと障害を生むのです。

例をとって説明します。
★なぜ姿勢を正す必要があるか?
→姿勢が悪いと身体の組織が重力をまともに受けるからです。
★なぜ座り姿勢がいけないか?
→立つ、寝る、座る、様々な姿勢の中で一番重力の負荷が高いからです。その座る姿勢が悪ければ、椎間板には相当の負担をかけているのです。

その重力に対して抗重力できる機能が人間には備わっていることをご存知でしょうか?
それが前回のブログでも登場した「骨盤アーチ」の存在です。
良い姿勢をとっていると思ってもこの骨盤アーチが働いていないと抗重力にはなっていません。それが自分ではいい姿勢と思っている「反り腰」であったりするのです。
また、背骨や骨盤に歪みがあったり、筋・筋膜の癒着が存在すれば。そもそも骨盤アーチを機能させることができないのです。

★なぜ足を組むのがいけないのか?
→骨盤アーチを狂わせる可能性があるからです。
★なぜソファーや座敷に座ると腰を痛めるケースが多いのか?
→骨盤アーチを働かせにくい座り方であるからです。
★なぜ、そのような悪い姿勢をしていても、痛める人と痛めない人が存在するのか?
→筋・筋膜の癒着が進行している人は骨盤アーチが崩れやすいから
→背骨や骨盤に歪みが存在している人は骨盤アーチが崩れやすいから

これらは一般的には、あまり知られていませんが、臨床の場で患者さんの症状に対処していると、自ずとわかってくることなのです。結局のところ腰を治すという作業は、背骨や骨盤の歪みを正したり、筋・筋膜の癒着を取り除いたりして、この「骨盤アーチ」の正常な機能を取り戻すようにしているのです。
また、この大切な骨盤アーチの維持・形成に重要なのが、腹横筋・骨盤底筋群・多裂筋で構成される筋肉群です。この筋肉群を強化・安定させることが「治療から予防へのコンディショニング」で最重要になります。そこで登場するのが「ピラティスの必要性」なのです。次回ブログでは、このピラティスとカイロプラクティックの融合についての話をしようと思っています。

*骨盤アーチと座り方についての詳細については
「その痛み・不調は座り方を変えれば消える!」PHP出版
http://www.kizuchiro.com/suwarikata.htmlhttp://www.kizuchiro.com/suwarikata.html

●腰を痛める原因について②重力と骨盤アーチ
http://www.kizuchiro.com/director_blog/diary.cgi?no=219