腰椎牽引(ようついけんいん)という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
整形外科でも、腰椎牽引は椎間板内圧を減圧するため、関節を広げるため等に用いられています。(但し、カイロプラクティックのベッドとは、機器の形態も方法も異なります。)
この腰椎牽引ですが、カイロプラクティック機器にも同じような目的の専用ベッドがあります。上の写真がその「カイロプラクティクの腰椎牽引専用ベッド」です。
特別な状態の時にしか使用しないのであまり知られていないと思いますが、KIZUカイロプラクティックでは、本院とANNEXに設置してあります。
実は、この専用ベッドですが、腰部疾患においてすぐれた効果が期待できます。
椎間板ヘルニアや椎間関節症、そしてシニア層に多い脊柱管狭窄症にも効果大です。
ただ、適応症には注意が必要です。まず炎症性の疾患には適応しません。これは僕の臨床経験からなのですが、炎症状態などでは伸ばされたり、広がされたりすることを身体自身が拒むからだと思われます。
先日、この牽引によりすばらしい効果があった症例があります。
この女性は、クラシックバレエとピアノを長年やられている方で腰部の深いところに鈍痛があります。最近は、その痛みがしばらく続き日常生活でも支障がでるようになったのです。腰部関節間を広げたり、可動性をつけたり、腰部筋群をリリースしたりしたのですが効果がありません。
そこで腰椎下部(腰椎4-5間、5番-仙骨間)にフォーカスしその部位を広げるように牽引を行いました。すると施術直後に患者さんが「まさしくそこが詰まっていたところで、そこが開いたので楽になりました。」とおっしゃっていました。その後もその患者さんの症状は、その一回の牽引で楽な状態は継続したのです。痛みの原因が取り除かれたのです。
なぜこの牽引機器がすぐれた効果が発揮できるかというと、このカイロプラクティックの牽引にはある特徴があります。それを説明には、腰部の解剖学に触れておかなくてはなりませんので、次回ブログでは、その牽引における腰部の解剖学的メカニズムについて触れてみます。(次回ブログは続編なので、できるだけ早くUPできるようにがんばります!)