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「自らの脳は自らが育む」

先週NHKの番組で、老人が走る映像が目の中に飛び込んできました。このご老人はなんと102歳、本人は歩いているようなスピードと言っていましたが、しっかりと大地を蹴っているのです。(最近はこういう映像をみるとつい目頭が熱くなってしまいます。)

これまで脳の神経細胞は、死ぬ一方で新生することはないと考えられていたが、最近の研究で、高齢になっても神経細胞は新生すること、神経細胞の数自身は増えなくても神経細胞同士をつなぐネットワークは高齢になっても充実すること、さらに老化で衰えてしまった脳もちょっとした心がけと工夫次第で、再びよみがえることがわかってきたようです。
このちょっとした工夫ですが、TVを見たりする受動的な行動では、脳細胞が活性化されず、何かを考え、行動する「少しの向上心」が重要なのです。自分の知識内のこと、自分にできる事には、脳細胞が反応せず、少し上を目指し挑戦すると活性化するのです。
但し、挑戦するのもかけ離れた無理なものには逆に反応しないのです。ほどほどがいいのです。

これは、筋肉や関節にも同様のことが言えます。(3年前に当コラムで取り上げました「膝の軟骨の再生」
筋肉や関節も年を重ねるごとに動かさない部位が増えるのは事実です、じっとしていてはいけないのです、徐々に少しずつ動かす必要があるのです。(カイロプラクティックでは、その動いていない関節や筋肉の可動性を自然につけているのです。)とういうことで、自分もこのご老人に負けないように来年の東京マラソンにエントリーしてみました。(無理はいけないので10キロですが・・)
自らの脳と身体は自らが育むしかない!

写真うつり

人間には身体と心、それに魂とでも言うようなものがある。ふつう写真は身体の部分、顔なんぞをあるがままに写し撮るものだろう。
ごく稀には、身体に加えて心と魂もまるごと作品に写してしまう名カメラマンもいるかもしれない。同郷の天才、土門拳さんのように。彼の撮った子供たちの写真を見ると、表情の中に魂が息づいている。
とすると、ふつう私たちがお目にかかる人物写真は、その人の顔は撮れていても、心と魂、つまりオーラのようなものは焼付けられていないことになる。日常、盛んにオーラを発して生活している人ほど写真と実際に会った感じがかけ離れていることになるはずだ。
写真うつりと言うのは現物との比較だから、良くないと思われる人ほど現実はオーラを盛んに出しているということなのだ。
(3月15日(水)日経新聞夕刊掲載 聖路加国際病院 細谷亮太先生記)

■土門 拳氏について

とても面白いコラムで、つい食い入るように読んでしまいました。
なぜかとういと、日々治療をしていて同じような事を考えていたからです。魂を考えず身体(機能的障害)を治療することは比較的短期間で習得できるが、人の身体はこの魂と心が絡んでくるので難しいのであるのと同時に大切であること、そしてそんな医療を目指すべきだと・・
そしてこの土門拳氏の写真を見て更に驚いてしまいました。普通の何気ない顔なのにその少年少女の顔には、魂が感じられました。

高校生で昼寝の効果を実証

学生達は楽しい夏休みも終わったばかりで、休み中の睡眠リズムにより、まだまだ授業中眠い日もあるのではないでしょうか?そんな中、昼寝の効果についての面白い実証がされました。
■眠くなる前に寝るのがコツ

昼寝をするなら眠くなってからより、眠くなる前の方が効果的--。久留米大(福岡県久留米市)の内村直尚助教授(精神神経科)らが29日、高校生を対象 にした実験結果を発表した。内村助教授は「眠気のピークが訪れる午後1時半以前に昼寝をすれば再び脳が活性化するが、眠くなった後の午後では遅い」と分析している。
 
同市の県立明善高で6月1日-7月10日の40日間、全学年の男女約1000人を対象に実験。週1回以上、昼休みに15分間昼寝した生徒208人、同様に5時間目終了後に「午後寝」した149人、全くしなかった595人を比較した。
 「授業に集中できているか」には、昼寝組の61%が「はい」と答えたが、午後寝組の生徒は44%と、昼寝ゼロの46%より低かった。
( 8月29日共同通信掲載より)

昼寝の効果について、様々な分野で実証され、近い将来、日本でも昼寝をとる人=「怠者」から「賢者」に変わるかもしれません。但し、夜にとる「睡眠」を「昼寝」に置き換えるのでは根本的な問題の解決とはなっていません。現代の社会は、テレビ・インターネット等により世界中が24時間繋がっており、その情報洪水の中で人々は生活を余儀なくされています。恐らくその24時間の中で上手に睡眠と昼寝をとっていくためには、どこかで「個人」レベルの歯止めをかける必要かと思います。

仮眠の有効性について

真夏の甲子園

毎日、毎日、暑い日が続き30度を軽く越えています、そこで過去の年間真夏日(真夏日の定義は気温30度以上)を調べてみると(首都圏のある都市)25年前にたった4日だったのが、ここ数年は40日を越える年も珍しくありません。なぜ25年前と比較したかといいますと、それは忘れもしない高校野球部時代の真夏日を思い出したからです。土の上での滴る汗、灼熱の太陽は、眩し過ぎるぐらいの暑い夏でした。(現在の野球部員たちは昔よりもっともっと暑いんだろうな~と思ってしまいます。)

明日8月6日から高校野球の夏の大会が始まりますが、甲子園の土の上は40度を超えると言いますので、真夏日続きの気温の上昇で心配なのは、選手たちの身体です。
灼熱の太陽の下どんなドラマが繰り広げられるのか、楽しみではありますが、そろそろ暑い時期を避けて開催する方法を考えるべきかと思います。
甲子園ではやってほしいし、ドームにはしてほしくないし、9月開催では燃えないだろうし、そこで12時から2時をハーフタイムショウーにしたら如何でしょうか?高野連の皆様に提言いたします。がんばれ桐光学園!

■KIZUカイロプラクティック夏期休暇のお知らせ

本院(MAIN)  8月10日(木)~13日(土)
分院(ANNEX) 8月16日(火)~17日(水)

*尚、ANNEXは 15日(水)と18日(木)15:00~20:00の診療とさせて頂きます。
*木津先生は解剖実習の為8月8日(月)~13日(土)お休みさせて頂きます。
以上ご了承の程宜しくお願い申し上げます。

Dear Major Leaguer GODZILLA MATSUI

「決断した以上、命をかけて頑張りたい」読売ジャイアンツを辞めてメジャーリーグ入りを決意した時の松井選手の言葉です。
あれから丸二年の歳月が流れ、松井は確実に進化し結果を残し2005年のシーズンに突入しています。今年のシーズン前の雑誌のインタビュー(THE NIKKEI MAGAZINE 3月号掲載)の中~

『「僕から見て、ああ、自分より野球センスあるなー」という選手はたくさんいます。でも逆に「もったいないなー」とも思うんですよ。大事なのは思考回路です。どういう風に打とうかなとか、イメージを膨らまして、自分で深く考えることです。』
その「足りない素質」を補うのは「思考」だという。
そして松井の手の豆について触れているのですが、びっくりすることに「1シーズン150試合以上を戦い抜いた選手の手とは思えない綺麗な手なのです。バッティングの鉄則は「楽に打つ」。
「巨人時代には体力に自信があったので、どんどん素振りをしても平気だったけど今はね、体力勝負だから」連戦が続く真夏の二ヶ月は広大な北米大陸を飛行機で移動しながら、休みはわずか三日だ。
その一見さぼりとも受け取られるような行動も彼にとっては合理的な決断だった。練習を休むマイナス面と休む事で体力を温存し士気を維持するプラス面を天秤にかけた。その勝利の方程式を解いた結果、回答は「素振り中止」と出たのである。マメができる原理は簡単だ。「無駄な力が入り擦れるから」である。そして無駄な力は、イコール「コントロール不能な力」のことだ。
「打つと言う事はセンチ、ミリ単位の世界の話なわけでしょ。余分な力は、正確なバットコントロールを狂わせる。自分がコントロールできる範囲で、力を伝えられれば一番いい」。「楽に打つ」とは余分な力をいれないことであり、それができればマメは自然に消える。

0.4秒。投手の手を離れてボールがホームベース上に届くまでの時間だ。「本当にビビリそうな場面で、ビビらないために、自分が何かをやっているかといったら、特別なことは何もやっていません。訓練と経験。それ以外ない」
「訓練と経験」の行き着く先は平常心だ。邪念に惑わされず、凪の心をもった者だけが、超高速の戦いを制する。

「訓練と経験」を積み重ねこの凪の心をもった「思考回路」で「楽に打つ」ゴジラ松井、今年は過去二年にはない自信を持ってるなーと多くのTVインタビューを見て思っておりましたが、上記のインタビュー記事より「ふむふむ」と納得したのでした。今年はきっとメジャーリーグのホームラン王になるでしょう!
平常心でゴジラ松井!